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2021/5/28

日本の住宅建設はどうなるのか?ウッドショックの影響を考える

今、住宅業界で木材不足が深刻化しています。かつてのオイルショックならぬ、「ウッドショック」と言われている現象。

住宅を建設する際に、柱などに使われている木材が、手に入らない状態とはどのような状況なのでしょうか?

ひょっとしたら、あなたがこれから建築を予定している新築戸建ての工期が遅れることもあるかもしれません。

今回の記事では、深刻化を増しているウッドショックの問題。リフォーム業界でも影響が出てきている昨今の状況を考えていこうと思います。

ウッドショックはなぜ始まった?

日本の住宅で使われている木材のことを考えたことがありますか?そもそも日本は自然豊かな山が国土の73%を占めていると言われています。

郊外へ行くと、林や山々が連なっているため、当然、住宅建設でも国産の木々を使用しているかと思いきや、実は、輸入木材を使われています。

日本の住宅で使われている木材のうち約70%以上が輸入木材となり、主な輸入国は、アメリカを始め、北米、また中国が輸入先とされています。

では、なぜ、今、輸入木材のウッドショック現象が起こっているのでしょうか。

実は、コロナ禍が、ウッドショックの1つの理由とも言われています。

日本でも、コロナ対策として、テレワークを導入する企業が増えてきているとされています。企業によっては、テレワークとしての働き方が、コロナ禍の短期的な対策としてではなく、長期的目線で、デフォルトの形として浸透している企業も多くあります。

テレワーク浸透の動きにより、人々の住環境の考え方が、職場重視ではなく、暮らし方や、住環境に目線を向けるようになったとされています。

これにより、住宅を建てる、購入をする地域を、勤め先から近い都心部ではなく、郊外を候補地とあげる方が増加していきました。

同様の動きは、海外でも同じとされており、話しを戻しますが、輸入先のアメリカ、中国でも、郊外に住宅を建設する建設ラッシュとなっています。

さらに、アメリカでは、低金利の住宅ローンと、現金による給付金が好調の波となり、住宅建設ラッシュが続いているんだそう。

自国での木材需要が右肩上がりともなると、その価格や、需給にも影響が伴ってくるので、このようなウッドショック現象が始まったのです。

国産木材シェアを伸ばしてはどうか?

これだけ山地の多い日本。外国産の木材が手に入らないのならば、なぜ国産の木材のシェアを伸ばさないのだろうか?と思うのは、必然です。

輸入木材の流通に高値がついてしまうと、国産木材にシフトチェンジする動きが当然の策でしょう。

しかしながら、このシフトチェンジもなかなかの鈍さなのです。輸入木材は、強度を重要とする柱や、梁に使用をされることが多く、この木材を国産木材に変えるとなると、強度の問題に直面します。

例えば、スギは、輸入木材と比較をすると、強度面で遥かに低い木材とされおり、実際に住宅に使用するとなると、設計など一から見直しが必要となってきます。

このようなことから、シフトチェンジへの舵きりがなかなか進まないとされています。

好転と考えることも大切

考え方によっては、国産木材に目を向け始めたことを好転と捉えることも必要ではないでしょうか。

ウッドショックは、今まで安価だった国産木材の価格に変動を生じる可能性もあり、木材メーカーにとっては利点との見方もあります。

現にスギやヒノキは、2割高騰をしているとされています。

私たちリフォーム業界にも、影響の出るウッドショック。原材料に高騰が見込まれると、お客様への提示価格にも少なからず反映してきます。

今後の動向を注視しながら、私たち株式会社矢田建設でもお客様へご提案をさせていただきます。

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