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矢田建設のブログです。

建設業界の話

2018/12/28

建設現場と職人をつなぐアプリ「助太刀」 vol.2

前回書いたマッチングアプリ「助太刀」について、もう少し詳しく書きます。

人手不足は、多くの現場にとって悩みの種です。働き手の数が少ないこともありますが、情報不足という問題もあります。例えば、会社などに属していない職人には、人手が足りていない現場の情報がなかなか届きません。逆に、そのような職人がいることも、現場には届きません。SNSなどを使って自分から情報発信をしている職人は、とても少ないと思います。ですから、その日、その現場で働ける職人が近くにいても、うまくマッチングすることができないのです。

その結果、無駄が多く、効率の悪い状況も生まれています。例えば、神奈川に住んでいる職人が東京の現場で働き、東京に住んでいる職人が神奈川の現場で働くということが多々あります。私も20代の頃に、神奈川に住んでいるのに東京の現場で働くことが多くありました。現場へ行くまでの時間もかかり、高速代やガソリン代などもかなりの額になっていました。居住地の近くで働くことができれば、職人は自分の時間を有効に使えますし、経費削減にもつながります。

また、建設現場での仕事には波があり、ぽっかりと何日か空いてしまうこともあります。そんなときに、居住地の近くに職人を必要としている現場があることがわかれば、空いてしまった日を有効に使うことができます。

これらの問題を解消してくれるのが「助太刀」です。職人は職種と居住地を選ぶだけで、必要とされている現場を見つけることができます。このアプリが素晴らしいのは、とてもシンプルで簡単に操作できることです。しかも、「助太刀Pay」というサービスを利用すれば、仕事をしたその日に出来高をセブン銀行のATMで受け取ることができます。これによって、「本当にお金がもらえるのか?」という職人側の不安も解消できます。

もちろん現場の側にも、「どんな職人がくるのか?」「本当に来るのか?」などの不安はあります。個性や仕事のスタイルも様々なので、中には一緒に働くのが難しいと感じる人もいるでしょう。しかし、職人と知り合う機会を増やさなければ人手不足は解消されません。私の周りからも、このアプリを使うことに抵抗があるという声が聞こえてきます。しかし、ただ待っていても、よい職人とは出会えません。やりとりの中で人を見極める力を養い、リスクに対しては対策も用意するなどして、このアプリを活用していくことが、建設業界全体の環境を変えることにつながっていくと思います。

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